バックアップ機器は決まったが、バックアップ方法はどうしたらいい?

WindowsOSがもつバックアップ機能には、下記の方法があります。
<コピーバックアップ> <毎日バックアップ> <差分バックアップ> <通常バックアップ> <増分バックアップ>
ご説明します。
 
1. アーカイブ属性について
その前に、ファイルのアーカイブ属性についてご説明します。

アーカイブ属性
 ファイルには、アーカイブ属性という情報があります。
 (ファイルのプロパティ⇒全般⇒詳細設定ボタンをクリックすると、”ファイルをアーカイブ可能にする”という欄があります)
 これは、チェックがついているものが次回バックアップ時の対象になる という意味です。
 また、バックアップ処理が行われると、このチェックははずれます。
 そしてファイルを修正した際には、自動的にチェックされます。
 
2. バックアップの種類
 バックアップ処理には、このアーカイブ属性が関連しています。
 バックアップの都度、修正していないファイルもバックアップしてしまうと、バックアップ対象の量が増え、バックアップ時間も媒体も多く消費してしまいます。
<コピーバックアップ> <毎日バックアップ>
<差分バックアップ>
・・・・ バックアップ終了後にアーカイブ属性のチェックをはずしません
<通常バックアップ>  <増分バックアップ> ・・・・ バックアップ終了後にアーカイブ属性のチェックをはずします
<コピーバックアップ> <通常バックアップ> ・・・・ 選択したファイルを全てバックアップします
<差分バックアップ>  <増分バックアップ> ・・・・ アーカイブ属性がチェックされているものだけバックアップします
<毎日バックアップ> ・・・・ バックアップの実行日に修正されたデータだけバックアップします

 つまり、バックアップ容量を最も少なくする方法は、
 <通常バックアップ> を行い、その後 <増分バックアップ> を行う 方法です。全バックアップファイルがあればファイルは復旧できます。
 <コピーバックアップ> <毎日バックアップ> <差分バックアップ> は、このバックアップ方法の合間にスポット処理として行う際に有効です。

 バックアップファイルが紛失しても問題ないのは <コピーバックアップ><通常バックアップ> です。最新のバックアップが一つだけあれば、復旧できます。

 
3. バックアップの具体例
よく行われる方法は下記の方法です

  月曜日〜木曜日の夜は、毎日<増分バックアップ>を作成する
  金曜日の夜は、<通常バックアップ>を作成する
  さらに、毎月末には<通常バックアップ>を作成し、それを保管センターに預ける

この方法は、”バックアップ媒体の数を増やさない”というメリットがあります。
テープの場合、保管分を除くと合計で5本のテープがあれば、バックアップは間に合います。

また、バックアップを社外へ持ち出すことにより、バックアップファイルが火事などで焼失してしまった場合に備えます。

バックアップのコピーを複数作成し、バックアップ機器のトラブル時に困らないようにすることもあります。
(バックアップ機器が壊れていることに気付くまでにバックアップファイルを壊してしまうことが過去の事例でありました。そのための対応です)

 

バックアップは、”トラブルが発生したときにどこまで戻れれば良いか”を考慮し、方法を決定してください。
 
また、大量にデータが更新されたときや、大量にデータを削除する直前など、定例処理に頼らないことも大切です。